
養育費を払ってもらえなくて困っている。弁護士に相談してみようかな…。
そう思っても「どこに頼めばいいのか分からない」「変なところに依頼して失敗したくない」という気持ちが出てきて、なかなか一歩を踏み出せない方も多いと思います。
実際のところ、弁護士なら誰に頼んでも同じというわけではありません。
養育費の回収は少し特殊な分野なので、弁護士選びを間違えると、時間もお金も無駄にしてしまうことがあります。
私自身も相談経験があり「こういう法律事務所には気をつけた方がいいな」と感じたポイントがいくつかあったので、今回はそれをお伝えしたいと思います。
養育費回収の経験が浅い弁護士を見抜くコツ
弁護士にも得意・不得意があります。
企業の法律問題が得意な人もいれば、交通事故に強い人もいます。
同じように、養育費の回収に強い弁護士とそうでない弁護士がいます。
養育費を支払わない相手が着信拒否をしていたり、引っ越して住所が分からなくなっていたり、転職して勤務先が変わっていたりと、現実にはいろいろな壁が立ちはだかります。
そういった状況でも相手の財産を突き止め、給与の差し押さえや強制執行まで持っていくには、かなり専門的な知識と経験が必要になります。
ココに注意
この分野の実績が少ない弁護士に頼んでしまうと、交渉が途中で止まってしまったり、本来取れるはずのお金が取れないまま終わったりするといった事も考えられます。
見抜くコツとしては、無料相談の時に「これまで養育費の回収を何件くらい手がけてきましたか」「こんな場合は、どうするのが効果的なんでしょうか」と具体的に質問してみることです。
経験豊富な弁護士なら「こういう手順で進めます」「そういった場合はこんな方法もあります」と具体的な流れを説明してくれます。
弁護士費用で損しないために、最初に確認すべきこと
養育費の回収を弁護士に頼むとなると、やっぱり気になるのは、お金の問題だと思います。
特に養育費を払ってもらえていない状況で、生活費も苦しい中で弁護士費用を払うわけですから「回収できた養育費より弁護士費用の方が高かった」なんてことになったら、何のために依頼したのか分からなくなりますよね。
きちんとした法律事務所なら、最初の相談の時点で「着手金がいくら」「回収できた場合の成功報酬が何パーセント」「郵送代などの実費がどのくらい」と、具体的な数字を出して説明してくれます。
ココがポイント
また、「もし回収できなかった場合でも着手金は返金されません」「途中で断念した場合でもここまでの実費はかかります」など、うまくいかなかった時に依頼者が負担するお金についても、最初から正直に伝えてくれる事務所はある程度信頼できると思います。
気をつけたいのは、「費用はどのくらいですか」と聞いても「状況によります」としか答えず、契約内容を曖昧にしたまま進めようとする事務所です。
後から「書類作成費」「日当」などの名目で想定外の請求が来るという事も考えられます。
依頼した後に「放置」する事務所はNG
私もそうでしたが、依頼すると最初は状況が分からないので「今どうなっているんだろう」「ちゃんと動いてくれているのかな」と心配になります。
良い弁護士は、相手方に連絡を入れた時や、何か動きがあった時に「今こういう状況で、次はこうする予定です」と、きちんと報告してくれます。
しかし、依頼した途端に連絡が来なくなったり、こちらからメールや電話をしても何日も返事がなかったりする事務所もあるようです。
弁護士本人ではなく事務員さんばかりが対応して、肝心の弁護士と全然話せないという声も耳にします。
都合の悪い話をしない弁護士は、信用してはいけない
「回収できますよ」「解決しますよ」と、最初から良いことばかり言ってくる弁護士には、少し注意が必要です。
気持ちとしてはそう言ってもらえると安心するんですが、現実的に考えると、法律の問題で「絶対」はあり得ません。
相手に本当にお金がなかったり、行方が分からなくなっていたりすると、どうしても回収が難しくなることもあります。
本当に頼りになる弁護士は、「こうすれば回収できる可能性がある」と前向きな話をしてくれる一方で、「ただし、こういう場合はうまくいかないこともある」「時間がかかるかもしれない」といった厳しい話も正直に伝えてくれます。
人の話を聞かず「強制執行で」という弁護士には要注意
養育費の未払い問題って、単純にお金の話だけじゃないですよね。
「相手とはもう関わりたくない」という気持ちもあれば、「子どものためにちゃんと払ってほしい」という思いもある。
人によっては「相手と揉めたくないから少しでも払ってくれればいい」という方もいるし、「過去の未払い分も含めて全額取りたい」という方もいます。
良い弁護士は、「今一番困っていることは何ですか」「最終的にどうなれば納得できますか」と、こちらの状況や希望をじっくり聞いてくれます。
その上で、「あなたの場合はこの方法が一番合っていると思いますがどうでしょう?」と、依頼者の状況に合わせた提案をしてくれます。
ところが、中にはこちらがまだ話している途中なのに「じゃあ訃訟しましょう」「強制執行しかないです」と、こちらの希望も確認せずに方針を決めてしまう弁護士もいます。
「でも、できれば話し合いで解決したいんですが…」と伝えても「それじゃ無理です」と一言で片付けられたり、難しい法律用語を並べてこちらが口をはさめない雰囲気を作ったり。
こういう弁護士は、依頼者のためではなく自分のやりやすいように進めているだけの可能性があります。
攻めすぎる弁護士も、すぐ妥協する弁護士も危ない
養育費の回収に強い弁護士というと、「相手にビシビシ言ってくれる人」「すぐに強制執行してくれる人」をイメージするかもしれません。
もちろん、相手が完全に無視している場合などは、強制執行のような強い手段が必要なこともあります。
たとえば、相手が「払う意思はあるけど今はまとまったお金がない」という状況の時、いきなり給与を差し押さえてしまうと、相手が会社を辞めてしまったり、完全に逃げてしまったりすることもあります。
そうなると、今後一切養育費が取れなくなる可能性も出てきます。
ココがポイント
優秀な弁護士は、相手の状況を見極めた上で、「ここは強く出る」「ここは少し譲歩して継続的な支払いを引き出す」という判断ができます。
逆に、こちらの怒りに同調して勢いよく攻めるだけの弁護士や、「このへんで手を打ちましょう」とすぐに妥協を勧めてくる弁護士は、どちらも依頼者の利益を本当に考えているのか疑問です。
無料相談を上手に活用して見極めることが大切
多くの法律事務所が初回無料で相談を受け付けてくれています。
この無料相談は、自分の悩みに対するアドバイスをもらう場であると同時に「この弁護士に任せて大丈夫か」を見極めるチャンスでもあります。
その答えが分かりやすくて納得できるものかどうか、話しやすい雰囲気かどうか、そういったところをしっかり見ておくことが大事だと思います。
「なんとなく合わないな」「ちょっと不安だな」と感じたら、その場で決めなくて大丈夫です。